
中国のAGIBOTが具身AI(Embodied AI)向けシミュレーションプラットフォーム「Genie Sim 3.0」をアップデートしました。前バージョンからの大きなジャンプポイントは3つ。
1つ目は3D再構成エンジンの統合。実環境をスキャンしてシミュレーション空間に再現できるようになりました。これまでは手動で3Dモデルを作る必要があったところが、かなり自動化されたわけですね。
2つ目はビジュアル生成との統合。フォトリアリスティックな環境レンダリングにより、ロボットの視覚系がシミュレーション内で学習したことを、実環境に移しやすくなっています。いわゆるsim-to-realギャップの縮小。ここが実用化の最大のボトルネックだったので、個人的に刺さったのはこのポイント。
3つ目は物理エンジンの強化。接触、摩擦、変形のシミュレーション精度が上がっており、マニピュレーション(物をつかむ・運ぶ)系タスクの学習に効くとのこと。
関連領域と並べると、NVIDIAのIsaac SimやGoogleのOpen X-Embodimentがありますが、AGIBOTの強みは「3D再構成→ビジュアル生成→物理エンジン」を1プラットフォームに統合した点。バラバラのツールを繋ぐ手間が減るのは、開発者にとってかなり大きいです。
AGIBOTはTencentなどの出資参加が報じられている注力企業です。中国勢のロボティクス投資は加速する一方で、シミュレーション基盤にここまで投資しているのは本気度を感じます。