🕛 2026.5.24 17:33 文:みちるガジェ

「Project Genie」がStreet Viewと接続。Googleの世界モデルで実在の街を歩く

「Project Genie」がStreet Viewと接続。Googleの世界モデルで実在の街を歩く
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Google が、ちょっと夢のある機能を出してきました。地図の中の「あの場所」を、そのまま歩ける別世界に作り替える、という話です。

Google DeepMind が5月19日、世界モデル「Genie(ジーニー)」を Google ストリートビューとつないだ、と発表しています。Google I/O 2026 で公開された新機能です。Genie はもともと、対話できる仮想環境をまるごと生成できる「世界モデル」と呼ばれる AI なんですね。

20年分のStreet Viewを下敷きにする

で、気になる中身なんですが。これまでの Genie は、ゼロから想像の世界を立ち上げていました。今回つながったのは、Google が20年近くかけて撮りためてきたストリートビューの実写画像です。

使い方はシンプル。地図のピンでアメリカ国内の場所を選び、「砂漠」「石器時代」「海の世界」「白黒フィルム」といったスタイルを選ぶ。そこに「好きな動物」「漫画のヒーロー」のようにキャラクターを言葉で指定すると、Genie がその場所を起点にした想像の世界を立ち上げてくれる。実在の通りの風景が、丸ごと別世界の入り口になるわけです。

ゴールデンゲートブリッジを海の中で歩く

具体例が公式から出ています。「海の世界」スタイルを選べば、ゴールデンゲートブリッジのまわりを、魚の群れと一緒に潜って泳げる。テキサスのフォートワース・ストックヤードを「白黒フィルム」にすれば、酒場やクラシックカーが並ぶ1920年代風の街として見られる、とのこと。

これ、実物の手応えとして個人的に刺さったのは、振り向いても景色が破綻しにくいところです。ぐるっと360度まわっても、AI が後ろにあった風景を覚えていて、ちゃんと再現してくれる。生成した世界が、その場かぎりで崩れないんですね。

まだ実験段階、という但し書き

ただ、前のめりになりすぎないように、限界もはっきり書いておきます。

Project Genie は Google Labs の実験段階のプロトタイプで、精度や細部はこれから、と公式も認めています。DeepMind の Genie 3 ページでは、以前見た細部を再訪時に思い出すことや、持続的な相互作用、物理世界のモデリングが特徴として挙げられています。ただし、これは完成した都市シミュレーターというより、研究中の世界モデルです。現実の街をそのまま正確に再現する道具、と受け取るのはまだ早いと思います。

ロボットの「練習場」になっていく

この機能、ただの観光ごっこでは終わらなさそうです。

Genie のような世界モデルは、AIエージェントやロボットが「実世界の複雑さ」を安全に練習する場所になります。実際、Google の発表では、Genie が Waymo の超リアルな道路環境シミュレーションにも役立っている、と紹介されています。現実に近い場所を作り、その中でAIを動かす。ここは、自動運転やロボットの訓練とつながっていく部分です。

日本から見ると、ストリートビュー対応はまずアメリカ国内の場所だけで、日本の街はこれからです(Project Genie 自体は世界の Google AI Ultra=月200ドル、約3万1000円の加入者へ順次開放、18歳以上)。それでも、ロボット開発で世界に賭けている日本にとって、「現実そっくりの練習場を AI で量産できる」流れは、地続きの話になっていきます。日本の街を歩ける日が来たら、即試したいところです。

Google: Simulate real-world places with Project Genie and Street View

みんなの反応

えかきのたまご
(フリーランスイラストレーター・20代女性)

好きな街を海の中の世界に作り替える、って聞いただけで絵心がうずきます。スタイルを選んでキャラを言葉で置く流れは、ラフを描くときの発想にすごく近い。ただ、元が実写のストリートビューだと、写り込んだお店や人の権利はどうなるんだろう、というのも気になりました。遊びとして楽しい分、線引きの説明も丁寧にしてほしいです。
長距離ドライバー
(長距離トラック運転手・50代男性)

仕事柄ストリートビューは毎日のように見てます。知らない街の荷下ろし場所を事前に確認するのに欠かせない。それが歩ける世界になるのは面白いけど、自分が一番うなったのはWaymoの練習場の話です。めったに試せない道路環境を機械に覚えさせられるなら、事故が減る方向に効くかもしれない。運転で食ってる身としては素直にありがたいです。
米農家のむすめ
(米農家・直売所運営・30代女性)

うちみたいな田舎の一本道でも、ストリートビューにはちゃんと写ってるんですよね。あの見慣れた農道が別世界の入り口になるなら、直売所のPRにも使ってみたい。でも今はアメリカの場所だけと読んで、ちょっと残念でした。日本対応はこれから、ということなので、その日が来るのを気長に待ちます。
れんれん
(高校生・10代男性)

マップから街を選んで、キャラ決めて、世界が立ち上がる。これ完全にゲームの世界生成じゃんって思いました。360度まわっても景色が崩れないのは普通にすごい。ただ実験段階で、細部の精度はまだ改善中というのも納得。ゲームとして遊び倒すにはもう一歩なんだろうな、と。次のアップデートが気になります。
町工場のおやじ
(町工場経営・精密部品製造・50代男性)

うちみたいな町工場でも、最近はロボット導入の話が出る。だが本物のラインで失敗されると部品も時間も無駄になる。仮想の練習場でめったに起きないトラブルまで先に経験させられるなら、現場の安心感はまるで違う。観光気分の機能に見えて、土台は製造業に効く話だと読みました。日本の現場で試せる形になるのを待ってます。
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