
JetBrains が、2026 年の方向性を明文化してきました。
JetBrains 公式 Blog に 4 月 28 日付で掲載された「Our 2026 Direction: AI and Classic Workflows in JetBrains IDEs」によれば、IDE のコード作成手段として 「AI による生成」と「従来のクラシックなコーディング」の 2 つを同等に扱い、両方を 1 つの IDE で統合する というのが今期の基本方針。記事冒頭のキャッチが「Two valid ways of writing code. One place to own it.」というのが、そのまま要約になっています。
これ、なかなかすごいんですよ。AI 系 IDE の流れが「コード生成中心」「Copilot 標準」と一気に振り切る方向で進む中、JetBrains は 「両方とも valid なやり方だ」 と明示的に書いてきた。AI に全部任せるべきか、人が書き続けるべきか、という二項対立に巻き込まれず、IDE が「両方の作業の場」を提供する、という構えです。
要はこういうことですね、JetBrains は IntelliJ・PyCharm・WebStorm 等のラインで「人間がコードを書く生産性」を 25 年磨いてきた IDE 屋。そこに今期 AI 機能を「足し算」する形で、Junie などの AI エージェント機能と、従来のリファクタリング・補完・デバッグツールを並列で出す方向、というのが読み取れます。
X/JetBrains 公式アカウントが同日発信していた「Code may be generated by AI, but responsibility stays with the human.(コードは AI が生成するかもしれない。だが責任は人間に残る)」のフレーズが、方針記事の補強になっています。
で、何が変わるかというと、JetBrains IDE を業務で使っている開発者にとっては、「Copilot 完全置換」「Cursor 移行」を急ぐ理由が一段薄くなった、というのが実感に近いはず。Junie のような AI 機能が JetBrains の IDE 内で十分に育てば、わざわざ環境を移さなくても両方の体験が手に入る、という整理が見えてきます。
ちょっと立ち止まって考えると、開発者コミュニティ全体としても「AI で生成したコードの責任を誰が持つのか」という議論が継続中で、JetBrains が「責任は人間に残る」と公式の言葉で書いたのは、業務契約や法務の文脈で参照しやすい立て付けです。社内向けに AI コーディングツールの利用ガイドラインを書いている情シスの方は、この記事を社内資料に貼っておくと、議論の足場が一段固まります。
具体的に 2026 年の各 IDE で何が来るのか、Junie のどの機能が拡張されるのか、サブスクライセンス体系がどう動くのか、といった細部はロードマップの続報待ち。ざっくりこの方向、で押さえておけば、JetBrains 系 IDE を使い続けるかどうかの判断には足りそうです。続報待ちですね。
JetBrains Blog — Our 2026 Direction: AI and Classic Workflows in JetBrains IDEs(2026-04-28)