
要はこういうことですね。通常のVPNは「自分のデバイス → NordVPNのサーバー → インターネット」という経路で通信します。一方、Meshnetは「自分のデバイス → 自分の別のデバイス」をエンドツーエンドで暗号化して直接つなぐ仕組みです。
で、何が変わるかというと、NASや自宅PCにアクセスするためにポート開放やDynamic DNS設定が不要になる。中間サーバーを経由しないのでレイテンシも低い。セキュリティ的にもポートを外部に開けないぶん安全です。
接続可能台数は自分のデバイス10台+外部(招待した友人の)デバイス50台、合計最大60台です。
(ちなみに、こんな話がありまして)NordVPNは2025年12月1日にMeshnetを廃止する計画を発表しました。ところがユーザーコミュニティから猛反発が起き、2025年9月に方針を撤回。Meshnetは永続的な機能として存続することが公式に確認されています。オープンソースアーキテクチャで開発されており、今後も積極的にアップデートが続く見込みです。
これが一番人気の使い方です。自宅のPCでMeshnetをONにしておけば、カフェや出張先からファイルに安全にアクセスできます。WindowsのリモートデスクトップやmacOSの画面共有と組み合わせれば、自宅PCをそのまま操作することも可能。VPNサーバーを経由しないのでレスポンスが良好です。
SynologyやQNAPのNASを自宅に置いている方にとっては革命的です。外からNASにアクセスするのに、ポート開放もDDNSも不要。Meshnet経由でローカルIPのようにアクセスできます。ポートを外部に開けないぶん、NASへの不正アクセスリスクも激減します。
面白いのはこの使い方で、Meshnetを使えばインターネット越しにLAN接続と同等の環境を構築できます。対応が確認されているタイトルの一例:Minecraft、Stardew Valley、Quake 3 Arena、Team Fortress 2、Roblox、Terraria、Among Us、Fallout: New Vegas。ポートフォワーディング不要で、デバイス間は暗号化されたピアツーピア接続です。
Meshnetの「トラフィックルーティング」を有効にすると、外出先の通信を自宅の回線経由でインターネットに出すことができます。海外旅行中に日本の自宅回線を経由すれば、日本のIPアドレスでブラウジングできるわけです。NordVPNのサーバーではなく「自分の回線」を経由するのがポイント。
エンジニアの方には特に刺さる使い方です。ローカルで動かしている開発サーバーを、チームメンバーにMeshnet経由で安全に共有できます。ngrokのような外部サービスを使わなくても済みますし、通信は全てエンドツーエンドで暗号化されています。
Raspberry PiにNordVPNをインストールしてMeshnetを構成すれば、自宅ネットワーク全体をMeshnet経由でアクセス可能にできます。Pi-holeと組み合わせれば広告ブロック付きのプライベートネットワークの完成です。
ステップ1:NordVPNアプリを開き、左メニューから「Meshnet」を選択 → 「Meshnetを有効にする」をONにします。
ステップ2:他のデバイスでも同じ操作をします。同じNordVPNアカウントでログインすれば自動的にリンクされます。
ステップ3:友人のデバイスを追加する場合は、「デバイスをリンク」からメールアドレスで招待します。
リンクされたデバイスにはNord独自のアドレスが割り当てられ、ファイアウォールの穴あけもルーターの設定変更も不要です。
MeshnetはNordVPNの無料アカウントでも利用可能です。アプリをインストールして無料アカウントを作るだけで、Meshnetの基本機能(デバイス間接続、トラフィックルーティング)が使えます。
有料プランに加入すると、通常のVPN機能(7,400台超のサーバーへの接続、Threat Protection Pro™、ポスト量子暗号化など)も合わせて利用可能になります。2年プランなら月額約$3.09(約492円)〜。Meshnet+フルVPN機能をこの価格で使えるのは正直お得ですね。
Meshnetの通信はエンドツーエンドで暗号化されており、NordVPNのサーバーにもデータは保存されません。オープンソースアーキテクチャで開発されているため、コードの透明性も確保されています。外部にポートを開ける必要がないぶん、従来のポートフォワーディングやDDNSを使ったリモートアクセスよりもセキュリティリスクは低いと言えます。